オーストリアへの旅 その拾六/オーストリア乗り物編

今回は旅行会社主催のツアーではなかったので、旅行中の移動には様々な公共交通機関を利用しました。結構色々な手段を使ったので、それぞれの特徴を忘れないように記録しておきたいと思います。

先ずウィーン空港へ到着してホテルまで、一番初めに利用したのがCAT-CABです。これは空港からウィーン・ミッテ(Wien-Mitte)駅までの列車CATの料金と、駅からウィーン市内のホテルまたは自宅などへのタクシー料金がセットになったものです。ウィーン市内1〜9ゾーンであれば24EUR、10〜23ゾーンは28EURで4名まで利用できます。CATが予約購入しても大人片道一人9EURなので、2人以上であれば十分お得だと思います。ただ、事前の予約が必要で、そこには飛行機の到着予定時間やタクシーでの行き先を登録しなければなりません。私の場合、飛行機が少々遅れてしまったのでウィーン・ミッテ駅で運転手さんが待ちくたびれていて、気の毒な事をしてしまいました。

ちなみに、帰路は市街地中心から空港までタクシーを利用しました。これは後から知ったのですが、ウィーン市内からウィーン国際空港へは州をまたぐため、メーターの料金に復路の料金として12EURを加算するのだそうです。私は支払い時に運転手さんから説明を受けました。とはいえ、合わせても40EURくらいですので、重い荷物を引きずって駅や空港をウロウロ歩く事を考えれば楽に移動できたので良かったです。*1

さて次はウィーン市内を観光していた時の乗り物です。市内はほとんど地下鉄とトラム(路面電車)とバスといった公共交通機関を利用しました。。とにかく驚いたのは、どの乗り物も切符のチェックがないことです。特に地下鉄など、日本のような改札がありません。キセル乗車が横行するのではと心配になったくらいなのです。(苦笑)*2とは言え、旅行に行ってまで無賃乗車したくないので、今回は72時間のフリーパス+αの各種クーポンがついて18.5EURのウィーンカード(Vienna Card)を購入しました。クーポンのついていない72時間フリーパスが13.6EURなのでそちらも考えたのですが、ウィーンカードは15歳未満の子供を一人無料で同行できるというのがポイントとなり、今回はこちらを選びました。クーポンに関しては…今回きちんと利用できたのは、ホイリゲでワインを無料でいただいたくらいかなぁ…でも観光の間、何度も切符を買ったり値段を心配する必要がないのでとても便利でした。ウィーンカードは1種類だけしか無いのですが、フリーパスは滞在期日に合わせて24時間、48時間、1週間、1ヶ月と様々あるそうです。

次はウィーンからグラーツの移動に使ったÖBBの列車(S-Bahn)です。今回、現地でのチケット調達は難しいだろうと考え、有限会社鉄道の旅(ドイツ鉄道日本代理店)さんにて2等座席の予約をしていただきました。この路線は2010年末にはレイルジェット(RailJet)が運行されるそうなのですが、今回は普通の特急列車でした。ちょっと残念…でも予約をしておいたおかげで、景色の良い座席でのんびりと世界遺産のセンメリンク(Semmering)の絶景を堪能できました。


2等車の座席です。座席も足下も十分広いです。センメリンクは山を登るので列車の片側は山の斜面ばかりが続く事になります。今回、ウィーンからグラーツへ向けて進行方向を向いて左側の座席をとっていただいたのですが、ちょうど渓谷側で、すばらしい景色を楽しむ事ができました。


 
世界遺産区間で見られるすばらしい景色と、その区間中に何度か通る古い石造りの橋。中に高さ46mの有名な二段橋があるそうなのですが、列車に乗っていると通過してしまうのでどれがその橋なのかわからずじまいでした…



峠の頂上センメリンク駅を通過するとき、特急列車は停車はしないのですが、徐行してくれました。



グラーツ駅に到着した列車です。



到着時刻が近くなっても田舎の景色が続くので、オーストリア第2の都市といわれるグラーツがどのような街なのかちょっと心配になりました。ところが駅に到着してビックリ!駅ビルにはファストフードとかコンビニ(スーパー)の店舗もあり、新しい近代的なガラス張りの駅舎でした。



こちらはグラーツ駅で帰路の列車を待っている時に通って行ったディーゼル機関車



グラーツの駅を出発して30分もすると牛が放牧されているような広々とした高原が広がります。


 
センメリンク峠を越える途中の街。右の写真はセンメリンクの病院(?)駅。



ウィーン南駅に到着した列車。お疲れさまでした〜。

*1:乗り合わせた車はメルセデスの新しいEクラス。革張りシートで広々していて、高速道路での加速も気持ち良くとっても快適でした♪

*2:信用乗車システムというらしいです。でも抜き打ち検札の時に有効な日時が打刻された切符を持っていないと有無を言わさず罰金だそうです。その金額、一説では60EUR!