真央ちゃんは凄いなぁ

ここ数日の日本のマスコミの加熱っぷりには呆れるばかりです。19歳の女の子に異常なまでの注目。「応援」と言えば聞こえは良いけど…
そんな中でもショートプログラムをノーミスで滑りきった真央ちゃん、凄いっ!滑る前にはいつになく緊張した様子だったのでテレビで見ているだけの私までドキドキ心配したのですが、滑り終えた時の満足で嬉しそうな表情、そして得点を見た時の驚きっぷりを見て、本当に良かったなぁ、真央ちゃんって凄いなぁと心からの拍手を送りました。
残すは明後日のフリープログラムのみです。チャンスは1度。これまで培って来たものを十分に発揮して、真央ちゃん自身満足できる演技ができるよう祈るばかりです。
昔からだと思うのですが、フィギュアスケートの採点や審査方法については「パーフェクト」がありません。いつの時代も誰かがその犠牲となり、その結果修正を重ねて現在のルール、採点方法があるわけです。速く走るとか、遠くへ飛ぶとか、まぎれも無い事実のみが結果へ繋がる競技と違うところが難しい。だからこそ、得点やメダルの色だけが結果ではないと思うのですが…所詮キレイゴトですが…
などと言いながらも、やはり気になる採点結果。オリンピックの公式サイトでは採点結果の詳細が確認できます。(全員の分をまとめたPDFファイルもダウンロードできました。→FSW010201C77B.pdf 直)じっくり見比べたのですが奥が深過ぎて…正直、私にはよく判らなかったです。


さて、ここから先は「王様の耳はロバの耳」ということで。今回のオリンピックのフィギュアスケートは、ある意味「出来レース」のように感じています。真央ちゃんは負け戦とわかっていながら出陣せずにいられない武将とでもいいますか。スケートが大好きで才能もあり、周囲からも期待され、その上に一生懸命練習を積み重ねて様々な課題をを乗り越えてやっと辿り着いたオリンピックの舞台なのに…残念な事ですね。
けれども私は悲観しているわけではありません。なぜなら、これまでの辛かった事、苦しかった事、どうしようもない空しさや、悔しさ、でも最終的にはそれらを乗り越えた強い気持ち。これら全てがフリープログラムの重厚なラフマニノフ前奏曲「鐘」と重なった時、素晴らしく感動的な演技になるのではないか、と心密かに期待しているからです。いつもなら、もっとにこやかに笑顔で滑れば良いのに…とか思うのですが、今回に限っては恐いほど真剣に、時に悲しく沈鬱な表情で滑ってくれると良いなぁ、とか。(←完全に妄想ですね。/苦笑)


とにかく。人事を尽くして天命を待つ。最後には涙ではなく清々しい真央スマイルが見られる事を願っています。


重厚で沈鬱なモスクワの鐘の音。ラフマニノフの曲の世界を堪能するために、この曲(Rachmaninov: Prelude, Op.3, No.2 in c#)をお二人の演奏でご紹介します。
 こちらは円熟の演奏。


 そして、才能溢れる若者の繊細かつ力漲る演奏。